服の小噺 Vol.18
2022.12.22
80年代を彩ったイタリアのブランド達
こんにちは。
久々にブログを更新します。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
急に寒くなって、体調等崩されてはいませんでしょうか?
くれぐれもお身体はご自愛くださいね。
さて、「80年代を彩ったイタリアのブランド達」と題しまして今回は当店clothierにて取り扱っていますブランド達をご紹介したいと思います。
冬はclothierの季節ですからね(笑)
先ずは、
R.CARUSO (ラファエル・カルーゾ)
1958年 イタリアのパルマ近郊ソラーニャにて創業
もともとラファエル・カルーゾ氏がスタートさせた工場の「MA.CO(マコ)」社の自社ブランドになります。
因みにMA.CO社のブランドネームタグはこちら
ラファエル・カルーゾ氏はサルトとしての実力もさることながら、工場経営の手腕も一流で、当時としては画期的な「服の基礎となる部分はマシンメイドにし、仕上げの人の目に留まる部分はハンドメイドで仕上げる」と言う手法を取り、高品質かつラグジュアリーでハイエンドな商品を多く提供する事に成功します。
当時としては各ブランドに多大な影響を与えました。
現在では相変わらずハイクオリティな商品を提供し続けていますが、90年代に他社に資本が渡り、ラファエル・カルーゾの「R.」が抜けた「CARUSO」のみのブランドネームタグになっています。
私個人としましては古着屋の習性といいますか、やっぱりクラフトマンシップ漂う「R.CARUSO」のブランドネームタグに「萌え」を感じる訳です(笑)
つづきまして、
LUBIAM(ルビアム)
1911年創業
創設者であるLuigi Bianchi(ルイジ・ビアンキ)氏の名前と活動拠点となるMantova(マントーヴァ)の地名に由来したブランドネームとなります。
ルイジ・ビアンキ氏は父であるパリデ氏が仕立て屋と言う事もあり、幼い頃から服と関わっていきます。
そして16歳になった1898年に仕立て屋の職人修業を始めていき、様々な技術を学んだ後、1911年に創業します。
ビアンキ家で受け継がれてきた技術と情熱で1930年代には急速に事業が拡大していき、孫の代にはヨーロッパ全域、北米等で展開するグローバルブランドにまで発展しました。
技術、素材、道具、機械、全てにおいて徹底的な管理を行い、各工程を厳格にチェックして商品を提供しています。
日本では「L.B.M1911」というカジュアルライン的なブランド名は割と知られているご様子ですね。
私も個人的にL.B.M1911を持っていますが、洋服好きとしましてはやっぱり「LUBIAM」ネームタグの方が仕立て、素材、色褪せない空気感があるかなと思う次第です。
次は
Corneliani (コルネリアーニ)
1930年代創業
こちらもLUBIAMと同じくMantova(マントーヴァ)で3代に亘り洋服を作り続けています。
コルネリアーニは創業当初から原材料、生産、物流に至るまで一貫して自社で管理しており、それ故、多くの著名高級メゾンブランドから信頼を勝ち取り、生産依頼を受けるOEMファクトリーとしても名高い会社になりました。
現在でもその力は衰えず、グローバルブランドとして世界に発信し続けていて、日本では伊勢丹等の百貨店でも見られる事が出来ますね。
私個人としましては、ダンディズム溢れる服と言うよりも「柔らかい優しさのある服」と言うイメージを持つブランドですね。
基本的にはマシンメイドな服が多いのですが、80年代アイテムではハンドメイドフィニッシュしたものもあり、お勧め甲斐のあるブランドになります。
お次はですね
CANALI(カナーリ)
1934年創業
創業者はジョバンニ・カナーリ氏とジャコモ・カナーリ氏のご兄弟。
イタリア国立モード協会の後押しを受け、グッチやフェンディ等に並ぶ程、グローバルブランドとなったブランドの一つ。
高品質でラグジュアリーなアイテム達は1970年代に入るとイタリアのみならず、アメリカ、フランス、イギリスと言ったファッショニスタに溢れる都市で人気を博す様になります。
特にアメリカではかなり(CANALIだけに)人気上位のブランドであり、その顧客には、トム・クルーズ氏、ジョージ・クルーニー氏等のハリウッドスターに留まらず、アメリカ大統領のジョージ・クリントン氏、バラク・オバマ氏等も名を連ねています。(スゴっ)
テーラーの伝統を守りつつ、高品質を保つ為、現在でもイタリア国内のみでの生産を続ける誇り高きブランドの一つなんですね。
次はですね
TOMBOLINI(トンボリーニ)
1964年創業
イタリアの小さな工房からブランドをスタートさせ、1996年にイタリアのマルケ州にて高品質素材を使い、ハイレベルな技術力を持つブランドとして「TOMBOLINI」名を持ち、誕生する事となりました。
現在でも100%イタリア生産を行い、「ハイクオリティー、ラグジュアリー、着易さ」をコンセプトとし、「着る事の美しさ」を追求するブランドです。
今では本場イタリアでもアパレル業界トップ5に入ると言われ、イタリア最大の展示会PITTIでは常連のブランドであります。
個人的にはシンプルなデザインから面白さのあるデザインもありながら、内側の仕立ては台場仕立てが多くて、絶妙なバランスで作成しているなと感じていますね。
以上、一先ず5ブランド程、ご紹介させて頂きましたが、clothierで展開するブランドの豊富さを知って頂けると嬉しいですね。
ここからしばらく続け様にブランドご紹介を随時アップしていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします!
と、言う事で今日はここまで。。。
因みに「Them magazine」2023 2月号にclothierがカッコ良く掲載される運びとなりました!!!
是非、ご覧になってくださいね!
TEXT by A.I