服の小噺 Vol.13

2021.9.27

men's select

心地よい風が吹き、夜はT-シャツでは最早寒いくらいになって来ましたね。

が、台風が迫って来て今週末はまた少し蒸し暑くなると言う予報を聞き、洋服好きとしては、洋服を着込めないもどかしさに悶々としている今日この頃。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

お店ではコートが順調に入荷して早くもお買い上げ頂けている状況です。

まだまだコートを着る季節ではないのにも関わらず、日々ご来店頂き、感謝しきりです。

さて、「コートは寒くなってから考えよう」と言う方には朗報です!

この時期に着易く、とても重宝して、尚且つ、希少価値が上がり続けているMade in U.S.Aのアイテムがまた一つ入荷いたしました!

その名も「HARDENCO」

2010年にアメリカ コネチカット州 ハートフォードにて創業のこのブランド。

HARTFORD DENIM COMPANYが会社名で、地元の方が創立したのかな?HARTFORDの「HAR」にDENIMの「DEN」、最後にCOMPANYの「CO」を合わせた文字がHARDENCOと、なかなか洒落が利いてますね。

このブランドはアメリカの伝統的な生地を使い、1940年代のフレンチワークデザインを再構築し、オーセンティックに提案しているのが特徴的です。

 

DENIM素材に関しては、2017年に閉鎖されたCONE MILLS社の WHITE OAK工場にて作成された未使用生地(DEAT STCK CLOTH)を贅沢に使用しています。

CONE MILLS社のWHITE OAK工場って何ぞや?

と、言う方もいらっしゃると思うので触り程度にご説明致しますと、この工場は1920~1970年代にLevis 501に使われていた生地を請け負っていた工場になるんですね。

皆様ご存じのあの「お高いヴィンテージLevis501」の生地を。

Levisもここぞという時の復刻アイテムには必ず使っていた工場の素材となります。

ですので、この工場が持つ未使用の13.5オンスの生地は使い切ったとされていると思われます。(事実は解りませんが。。。)

HARDENCOはその13.5オンスではない14オンスを使用しているので、DEAT STOCK CLOTHを確保出来たんではないかと推測できます。

良く聞かれるのが、「どんな違いがあるの?」と言う質問になりますが、簡略的に申し上げて、織機と染料が違うと言われています。

昔ながらの染料と織機を使用している為、着込んで行くうちに「縦落ち」と言われる独特な何とも言えない良い風合いの色落ちをして行きます。

昔ながらの織機と染料と言えば聞こえは良いのですが、織機に関しては、それはもう古い為、生地を織るスピードが何と言っても「遅いっ」「遅すぎるっ」。

加えて、織編む際に生じる経糸、緯糸の不均一さが発生します。

ガッタンコ、ガッタンコとゆっくり、ゆっくりと生地が出来ていくのです。

その上、染料も1度には染まり切らない為、何度も何度も染を重ねていくのです。

合理主義、結果主義のアメリカ文化にとっては正にナンセンスっ!と、言う事で閉鎖されてしまったのかも知れません。

話は反れますが、逆を言えば、それをやってのける日本のデニム文化は凄いですね。

素直にそう思います。

ですが、ここは本家とも言えるアメリカ製の価値としてのお話。

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続いては色違いのダック生地についてですが、ダック生地についても拘りがあり、あの「Carharrt」が使用している生地でこのアイテムを作成しています。

ダック生地と言うのも奥が深く、米国試験材料協会:旧American Society for Testing and Materials 、通称ASTMが認定したASTM規格「号数によって定められた物」でなければ「ダック生地」とは言えないそうなんです。

帆布と言われる幌や帆船の帆に使われる非常に丈夫な素材が号数化されたモノです。

「ダック」と言う名の由来は、その昔、イギリスからアメリカに輸入されていた麻製のキャンバス生地に鴨のマークが刻印されていた事から名称化されていったと言われています。

この丈夫さや厳格な規格により、ワークウェアは勿論の事、ミリタリーやハンティングウェアに使われた訳ですね。

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等など、今回は生地のお話をさせて頂きましたが、生地のお話だけでもその魅力を感じざるを得ないですよね。

アメリカ文化と言っても過言ではないこのMade in U.S.Aの昔ながらの生地達を贅沢に使ったこのブランドは紛れもなく秀逸でございますっ!とお伝えしたいです。

少々、小噺にならない位お話が長くなりそうなので、今回はこの辺で!

次回は仕様面でお話をさせて頂きたいと思います。

いや、直ぐにアップしますよ。

本当に。

TEXT by A.I

 

 

 

 

 

 

 

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